コラム
変形性膝関節症とは!つらい膝痛の原因と再生医療による治療法を徹底解説!

年齢を重ねるにつれて多くの人が悩まされる「変形性膝関節症」。歩くたびに感じる痛みや不自由さは、日常生活の質を大きく左右します。
そこで、今回はこの変形性膝関節症の症状や原因、そして最近注目されている再生医療における治療法について、最新の知見を交えてわかりやすく解説します。予防や早期対応の重要性も含め、膝の健康を守るための第一歩としてぜひご一読ください。
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ったり変性したりすることで、関節に炎症や痛み、腫れ、可動域の制限などが生じる慢性的な疾患です。悪化してしまうと、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
日本人はいわゆるO脚変形といわれる膝の内反した変形を生じることが多いといわれ、特に中高年の女性に多くみられます。
日本では高齢化に伴って患者数が増加傾向にあり、今後もますます増えると予測されています。
変形性膝関節症の特徴
変形性膝関節症は進行性の病気です。早く治療を始めることで、進行を緩やかにすることができます。
変形性膝関節症の症状は、膝の違和感や痛みから始まります。進行すると膝の曲げ伸ばしがやりにくくなり、進行すると日常生活に支障が出るようになってしまいます。
軽い症状から始まるので受診が遅れがちですが、末期の状態になると、膝が痛くて寝たきり状態になることもあります。
膝の違和感や痛みに気がついた時点で、専門医に相談することが理想的です。
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症の症状は、「初期」「中期」「末期」の3段階で異なります。
初期の症状
・動きはじめに膝に違和感や痛みがある
・階段昇降時に膝が痛む
中期の症状
・動作中に膝の痛みが持続する
・膝を曲げきったり伸ばしきったりできない
・膝が腫れる
・脚が変形する
末期の症状
・移動が困難になる
・脚の変形が顕著になる
・安静にしていても膝が痛む
変形性膝関節症の原因とは
変形性膝関節症の原因は複数ありますが、主な原因は以下のようなものです。
加齢
加齢によって軟骨の弾力性や再生能力が低下し、徐々に摩耗することで起こります。また、加齢によって軟骨の水分量が減り、衝撃吸収機能が失われることも原因となります。
肥満やO脚
重すぎる体重が膝関節に直接的な負担をかけ、軟骨の摩耗が加速し起こります。また、膝の内側に過剰な荷重がかかり、内側軟骨が優先的に摩耗することも原因になります。
怪我や病気
半月板損傷や前十字靱帯断裂などの膝の怪我や関節リウマチなどが、変形性膝関節症に進行する場合があります。また、先天的な関節異常や代謝性疾患が変形性膝関節症を引き起こすこともあります。
変形性膝関節症の治療法とは
これまでの治療法に代わり、近年注目を集めているのが「再生医療」です。人間が本来持っている「自然治癒力」や「細胞の再生能力」を活用して、失われた組織・臓器の構造や機能を再生・修復・代替することを目指す医療技術です。
変形性膝関節症の治療では、幹細胞を用いた治療が中心に行われます。
幹細胞治療
自身の脂肪組織や骨髄から採取した間葉系幹細胞を培養・加工し、膝関節に注入します。幹細胞の軟骨に分化する性質が、傷んだ軟骨の再生を促すとされています。
治療手順
①局所麻酔により、腰や腹部から脂肪組織を吸引する。
②幹細胞を抽出・培養する。(約6週間)
③注射器で膝に注入する。
④経過観察。
施術回数・費用
施術回数:1回または2回注入
費用:80万円〜150万円以上(自由診療)
向いている人
・保存療法では効果が不十分だが、手術を避けたい人。
・比較的活動性が高い人。
幹細胞上清液治療
幹細胞そのものではなく、幹細胞を分離・培養した後、細胞を取り除いた培養液上清を用いた治療です。培養した幹細胞から分泌されたサイトカインや成長因子などを含む成分を膝関節に注入します。
治療手順
①脂肪幹細胞などを採取・培養する。
②培養上清液を抽出・精製する。
③関節内に注射または静脈点滴する。
④経過観察
施術回数・費用
施術回数:1回で終了する場合もある
費用:1回あたり30万〜50万円前後(自由診療)
向いている人
・変形性膝関節症と診断を受けた人
・既にほかの療法を試しても改善しなかった人
まとめ
変形性膝関節症の新たな治療法として注目されているのが、再生医療です。入院の必要も少なく、体への負担も小さいとされています。膝の手術を避けたい人にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。ただし、安心して再生医療の施術を受けたい場合は、信頼できる医療機関の選定が重要です。
膝関節症の治療に再生医療をご検討される場合は、ぜひ セルズクリニック銀座院 にご相談ください。幹細胞注射や幹細胞培養上清液注射を熟知した経験豊富な医療スタッフが、万全の態勢でお待ちしております。